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柿次郎ブログ

どこでも地元メディア「ジモコロ」の編集長として47都道府県を取材してます

効率を求める「取材」のおこがましさ

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こんにちは、柿次郎です。

地方取材に行って所見の人に挨拶をするたび、「え、本名ですか?」と聞かれます。まぁ、聞くでしょう。その場合、大きく分けて3パターンで回答するようにしています。

  1. 「いえ、本名ではないんです。仕事用の名前で」→「ですよねー!」
  2. 「そうなんです。本名なんです」→「すごい珍しいですね」
  3. 「いえ、ライフネームです」→「???」

ほとんど1番の流れになるんですが、酔っ払ってるときは本名だと言い張るパターンもあります。最後のライフネームに関しては「生きるための名前」という意味を込めて冗談みたいに言うやつなんですが、実はこれが一番正解に近いかなぁと。なんだよそれ!っていうわけわかんなさもあって。「字(あざな)は子龍!」とか憧れるじゃないですか。

「徳谷柿次郎」を名乗ってから、人生がガラッと好転していますし、姓名判断も本名よりもよっぽどいいんです。ほぼ大吉みたいな感じ。「名は体を表す」なんて諺もありますが、これはマジのマジだなと実感することばかりなんですよね。

名前を変えた経緯と覚悟はこの記事でどうぞ!

careerhack.en-japan.com

 

●効率を求める「取材」のおこがましさ

さて、本題です。ここ一年くらい「ジモコロ」の取材で全国津々浦々を巡らせてもらっているんですが、好奇心を頼りにその土地の一端に触れるたびに思うことがあって。それは何十年、何百年にもわたって紡がれた歴史をたった数時間で理解するなんて不可能だってことです。無理無理! むしろ、おこがましい!

深い取材をするためには、現地の方の協力が不可欠です。観光雑誌やガイドマップには載っていない情報なんてごまんとありますから。検索しても出てこない一次情報を得るために、事前準備を超大切にしていて…縁の上に縁が掛け合わさって初めて動くくらいといえばいいでしょうかね。

 

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それこそ先週行ってきた島根県の「奥出雲たたら製鉄」「海士町」の3泊4日取材ツアーは、ギリギリセーフすぎる奇跡の出会いによって何とか成り立ちました。事前準備を大切にしているって言ってる割に、出発2週間ぐらい前から縁を手繰り寄せ始めたんですけどね。

ざっくりした流れで言うと…

  • たまた知り合った人が島根県を取材したばかりだった(1本目の糸を掴む)
  • 島根県在住のローカルジャーナリストの方にアポを入れる(2本目の糸を手繰る
  • 東京で開催された島根県のイベントに行く(2本目の糸が繋がる)
  • イベントで出会った人が取材当日に来てくれて車を出してくれた(1本目と2本目の糸が繋がる)
  • 結果、短期間で踏み込めないような取材ができた(奇跡!!)

ちょっと説明するのが難しいぐらいに「縁の連鎖」(ぷよぷよのぱよえ〜ん状態)が起きて、1本目と2本目の糸を手繰り寄せていったら全員知り合いだったし、その中でも島根最強とも言える人たちが取材出発直前に集まってくれたんです。

さすがの出雲縁結び空港〜!! 神の国〜!!

 

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今回は島根県の方々の優しさに救われましたが、より「効率を求める取材のおこがましさ」の想いが強くなったのも事実です。知り合いのいない状態で事前アポを入れていたとしても、今回のような深い取材はできなかったでしょうし、三日間の余幅を持っていなければ実現しなかったでしょうし、とにかくギリギリだったなという感想です。

もし「1〜2時間取材させていただけないでしょうか?」というよくある価値観で動いていたら無理だったなぁと。といってもメディアの性質によって「やれる」「やれない」はどうしても出てくるため一概に「効率を求めるな!」とは言えません。1時間で良い取材ができることも往々にしてあります。

 

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短時間で話を引き出す力も大事だし、そもそも相手の時間を奪う行為でもあるわけですし。それが「人」でも「文化」でもやり方は変わってきます。

それでも「効率を求めた取材のおこがましさ」が、ふとした瞬間に襲ってくるかもしれません。妖怪みたいに。妖怪「おこがましい」はライター編集者の身近にいる。

僕自身は全国の「土地の歴史」→「そこで生まれた文化」→「その土地で生きる人」という大まかな要素の流れで取材していきたいので、今回の教訓は肝に命じてやっていこうと思います。

そんな「奥出雲」「海士町」の記事は、ジモコロで3月公開予定!お楽しみに!

 

【お知らせ】

あと、取材の縁がすぐに繋がって2016年2月27日(土)開催「シマネの晩餐@四谷」に出演することになりました。島根県取材で感じたことを話します! 島根の食材、お酒、人に興味があればぜひ遊びに来てください。

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書いた人:徳谷 柿次郎

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ジモコロ編集長。大阪出身の33歳。バーグハンバーグバーグではメディア事業部長という役職でお茶汲みをしている。趣味は「日本語ラップ」「漫画」「プロレス」「コーヒー」「登山」など。顎関節症、胃弱、痔持ちと食のシルクロードが地獄に陥っている。 Twitter:@kakijiro / Facebook:kakijiro916