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柿次郎ブログ

どこでも地元メディア「ジモコロ」の編集長として47都道府県を取材してます

【ハイパーリンクチャレンジ2016年】鳥嶋和彦、路上料理人、ヤノマミ族…共通点は「ノンフィクション」の人間力の強さ

ハイパーリンクチャレンジ2016

こんにちは、柿次郎です。2016年最終日にこのエントリーを書いているわけですが、例年にも増して「まとめ記事」が世の中に公開されている印象を受けます。

「長々と書いても読まれないのでは…?」

というわけで、2016年の振り返り記事とハイパーリンクチャレンジを同時にやっちゃおうと思います。意味合いもほぼ一緒だし、個人的なリンク集として機能すればいいのかなと。

inkyodanshi21.com

先に「隠居男子」の鳥井さんからバトンがまわってきたハイパーリンクチャレンジから。鳥井さんはジモコロの熊本震災支援イベントの予告記事を選んでくれていて、めちゃんこ嬉しかったです。ありがたいなぁ。

 

【詳細】
・本企画は「なぜウェブコンテンツにアワードが存在しないのか?」を発端にスタートしました。今年の印象に残った記事をバトンを渡して振り返っていく楽しみと、その年ごとの記録を残すことで資料的な価値を持たせようとする試みです。

・推薦する記事は「2015年12月1日〜2016年11月30日」までにウェブで公開されたものが対象です。

・紹介する記事は2本までとします。1本は他社によって制作された記事、もう1本は自らが執筆・制作に関わった記事です。(※執筆記事がない場合は、推薦のみでも構いません)

・「推薦が1本では収まりきらない!」という場合は、別エントリを立てるなどして複数紹介してもOKです(※ただし選考票には含まれない)。

・参加者は推薦記事を選んだ理由を、ブログやSNSなどにまとめて発表しましょう。選考理由もあると読む楽しみが増えるので嬉しいです。

・次にチャレンジを受けてもらいたい人物、印象に残った記事を聞いてみたい人物を、2人〜3人程度ぜひ指名してください。なお指名がなくとも、開催趣旨への理解があれば自発的な参加も歓迎です!

・報告ポストはTogetterハイパーリンクチャレンジ2016まとめ #HyperlinkChallenge2016 )でまとめます。こちらのまとめは誰でも編集可能なので、協力してくれる方、ぜひお力添えを願えたら幸いです。

・投票期間は2016年12月31日までとします。

・投票結果は、2017年1月中に発表予定。

ハイパーリンクチャレンジ発起人/
藤村能光、鳥井弘文、佐藤慶一、長谷川賢人

引用元:【ハイパーリンクチャレンジ2016】今年も開催!みなさんの印象に残った記事は何でしたか? #HyperlinkChallenge2016 – MEDIA BREAD – Medium

 

今年一番おもしろいと思った記事

natalie.mu

いろいろ悩んだ結果、コミックナタリーさんの三浦建太郎×鳥嶋和彦の対談記事にしました。理由はインパクトに尽きます。だって新刊発売、新アニメシリーズのプロモーションに合わせた対談記事なのに、鬼の編集者・鳥嶋和彦鳥山明の担当)が徹底的にダメ出しをしてるんですよね。

 

鳥嶋 はっきり言ってしまえば、「つらい作品」ですね。さっきも言ったけど導入を間違えている。三浦先生はテーマを打ち出してから描くのが向いている作家なのに、引いたところからマンガを描いてしまっているので、そこがすごくつらい。そして色んなことを勉強してどんどんテーマを掘り下げるけれど、それをセリフで伝えきろうという強引さもある。僕が担当だったらセリフは5分の1にして、カット数は4分の1にするかな。何故なら三浦先生は絵の力以上に、言葉の力・セリフの力を持っている作家だから。もちろんあなたは絵が抜群に上手い! けれどもあなたの本当の力はセリフにこそある! セリフに愛があるんだ。きっとあなたは優しい人間なんでしょうね。

三浦 これは……恥ずかしいですね(笑)。

鳥嶋 お世辞じゃないですよ。それからキャラに関する展開が急ぎ過ぎかな。3分の1のスピードでようやく読者の視点になります。

三浦 死ぬまで終わらなさそうだ(笑)。

鳥嶋 それもいいんじゃないですか? 終わらなくちゃいけないなんてルールはないんだから。あなたの中にキャラクターの描きたいものがあり、そこに向かっていければそれでいいじゃない。

三浦 これは個人的な好みですが、僕はキャラも好きですが、怒涛のようなストーリーにも憧れていて、それを描きたいとも思ってしまうんです。

鳥嶋 それは錯覚というか、そのままキャラを描くことがストーリーに繋がると思いますね。それからもうひとつ、あなたは編集者としての視点を自分の中に抱えちゃダメです。あなたのような作家は心の中に編集者もいるから、自分に対して厳しい。担当編集者が気づかなくても、自分だからわかる問題点が見えてしまう。そして先に自分の作品を自分で切ってしまうところがあるんです。

三浦 なるほど……。今からそんな意識改革できるかな。

鳥嶋 できますよ。

ベルセルク」16巻より。
三浦 確かに1話にギチギチに詰め込んでいるせいで筆が遅いというところもあるので、もっとゆっくりにしてもいいかもしれません。

鳥嶋 もっと言うと、背景はいらないです。

三浦 それはたまに自分でも思います(笑)。

鳥嶋 なぜなら人物のアップだけで十分に魅せる画力があるんだから。

引用:「ベルセルク」特集 三浦建太郎×鳥嶋和彦対談 (4/5) - コミックナタリー Power Push

 

「すごいものを読んでしまったな…」という読後感。この記事に限らず、2016年はレジェンドクリエイターがWebメディアに降りてきて、当時の伝説的なエピソードを披露するパターンが目立ったように思います。

 

次点でこの2本です。

 

news.yahoo.co.jp

 

 

muchu.ties-p.com

共にノンフィクションのおもしろさが詰まっているんですが…前者は夢なき世界の中に人間の生きる希望がある。後者はトレジャーハンターという途方もない夢から始まった職業ならではの強すぎるエピソードがある。

どれも、人間同士の関係性がしっかりないと作れない記事なのかもしれません。中原一歩さんの取材力、川邊健太郎さんの人間力。どれも自分が追い求めているスキルだなぁ。もっと、もっと、がんばるしかない。

 

その他気になった記事

川崎の不良が生きる“地元”という監獄|サイゾーpremium

福島第一原子力発電所へ。 - ほぼ日刊イトイ新聞

社会の底辺から階層を上ると、努力しない底辺が許せなくなる - トイアンナのぐだぐだ

「不思議のダンジョン」の絶妙なゲームバランスは、たった一枚のエクセルから生み出されている!? スパイク・チュンソフト中村光一氏と長畑成一郎氏が語るゲームの「編集」

 

自分が関わった記事

www.e-aidem.com

上記3本に並列で挙げられるモノとすれば、NHKの伝説的なディレクター・国分拓さんに取材した記事でしょうか。ジモコロを始めてからNHKの取材力、歴史の構成力に惹かれていたんですが、その中でも異常ともいえる取材をし続けている国分さん。代表作はヤノマミ族に150日間同居取材をしたドキュメンタリー「ヤノマミ」です。

 

 

ライター編集人生で一番気合を入れて臨んだ取材。国分さんと対峙する怖さもあったんですが、「この企画でNHKに食い込むぞ…!」という野心も正直ありました。記事自体ネット上で話題になり、NHKの魅力をこれまでと違う層に届けられたんじゃないかな?と安堵していたら、国分さん経由で次の仕事がきたんです。

 

本日、大晦日の目玉!!

 

www.e-aidem.com

 

「ゆく年くる年」の取材依頼です。歴史ある番組のウラ側を聞いてきたんですが、想像を超えるものがありました。日本の大晦日、年越しの「情緒」はこの番組あってこそ。「除夜の鐘がうるさい!」なんてクレームも話題になっていますが、逆風に負けずに日本の伝統・歴史を守っていってほしいです。

この記事を読んだら、「ゆく年くる年」の見方が変わると思います。よろしければ!

 

インタビュー記事まとめ

mag.sendenkaigi.com

www.lancers.jp

www.lancers.jp

www.sensors.jp

www.sensors.jp

careerhack.en-japan.com

markezine.jp

今年はいろんな媒体で取り上げていただきました。ありがとうございます。

 

jet-set.hatenablog.com

今年の振り返り、来年の抱負に関しては、このエントリーにすべて詰まっています。「自分がやりたいこと」「自分に求められていること」「社会に必要なこと」を掛け合わせて粛々と取り組んでいくしかないのかなぁ、と。覚悟の一年になりそうです。

 

それでは皆さん、来年も引き続きよろしくお願いします。

よいお年を〜!!

 

書いた人:徳谷 柿次郎

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どこでも地元メディア「ジモコロ」編集長として全国47都道府県をまわってます。趣味→日本語ラップ / 登山 / 漫画 / プロレス / コーヒー / 民俗学 Twitter@kakijiro / Facebookkakijiro916

株式会社バーグハンバーグバーグを退職して独立します

退職エントリー バーグハンバーグバーグ

こんにちは、柿次郎です。

年末の慌ただしいタイミングでのご報告ですが、本日2016年12月27日をもちまして株式会社バーグハンバーグバーグを退職することになりました。

まさか自分が退職エントリーを書く日が来るだなんて…。人生何があるかわかんないですね。

 

2011年10月に4人目の社員として入社

バーグハンバーグバーグに入社して5年2カ月が経過していました。人生で一番長く在籍した会社…と胸を張っていいたいんですが、34歳なのにまだ社会人歴8年なんですよね。

前職の編集プロダクション・有限会社ノオトが約2年間の在籍。上京歴=社会人歴なので「まだ8年なの?」と、個人的に摩訶不思議な時間が流れています。

 

写真で振り返ってみると…

 

●29歳の写真

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●34歳の写真

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玉手箱でもひっくり返したの?

写真で比較すると、たった5年間とは思えないほど顔が老け込んでいました。なんだ。この間に何があったんだ。それほど濃い時間が流れていたのかな? うん、そういうことにしておこう。

というわけで、未熟でありながらバーグハンバーグバーグという会社の成長を間近で見届けてきた者として、まずはざっくりと会社の歴史を振り返ってみようと思います。僕がこれまで何をしてきたのか。その整理も兼ねて。

 

歴史を振り返る

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ちょうど会社の4.4周年パーティーを開いたときに、2014年10月までの社史をまとめていました。小さい文字で恐縮なんですが、ルーペとかで見てください。

 

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えー、バーグハンバーグバーグ入社当時は、これといった分かりやすい仕事がありませんでした。初期の仕事は「なんでもやる人」。総務や経理といったおかん的な細かい仕事から、担当者として記事制作やWEBディレクションまで、自ら仕事を作るようなイメージですかね。

正直、暇があればキャッチボールをしたり、飲みにいったりしていたので最初の一年は遊んでるようなもん。あの時代に戻りてぇなぁ。なぜなら楽だったから。毎日「余裕!」と思ってました。

 

ざっくり僕が関わった仕事で言えば…

 

このあたりでしょうか。

他にも細かい仕事や広報仕事をやっていた気がするんですけど、振り返ると「目ぼしいのこれだけ…?」とビビりました。5年間という長い年月をかけて何をやっていたんだろう。

こうやって仕事の流れを俯瞰すると、ランディングページの広告制作やオウンドメディアの台頭など、インターネット上でコンテンツを作るぞ〜! SEOも絡めて広告価値あげるぞ〜! みたいな時代の流れが強かったなぁと思います。現在はやや落ち着いた傾向にあるかもしれませんが、この領域の仕事に関われたのはとてもラッキーでした。

ちなみに2015年以降はほぼジモコロ専業になっているため、ジモコロ以外の記憶は一切ございません。その記憶が濃厚かつ大量なんだけど。

 

なぜ、卒業するのか?

退職エントリーの肝。これから何度も説明しないといけないことなので一度整理してみました。前提としてネガティヴな理由は一切なく、個人的な気持ちの変化が大きく占めます。

  • 来年で35歳。人生の節目でチャレンジしたかった
  • 二拠点生活を含めた「新しい働き方」に興味があった
  • 家族や健康など、今後の人生を考える上で変化が必要だった

大きな理由としてはこのあたり。もうそこそこのオッサンなのでいろいろ考えますよね。社会人として折り返し地点にやってきた感覚がとにかく強いです。

 

http://i0.wp.com/img.logmi.jp/wp-content/uploads/2014/07/bhb28ec2_R.jpg

会社に不満があったわけではなく、むしろこれからもっと楽しくも、面白くもなる状態だと思います。4人だった会社は14人まで増えて、ペンペン草が生えた空き地だったオフィスも、それなりの平米数のある空間に拡大しました。

ステージが変われば、やれることも大きくなる。実際、ここ数ヶ月の仕事は印象を受けます。「妖怪ウォッチ ぷにぷに キャラクター人気投票」や「【漫画】鉄仮面版 Dモーニング」などなど、既存のキャラクターやマンガ作品をここまでイジれるって最高じゃないですか。2017年はもっとド派手なことができるんじゃないかなぁ、と。

繰り返しになりますが、自分自身の人生を振り返り、今後のことを考えると卒業する必然性があった。ホントそれだけです。一度決めたら考えを変えたくない。熊本の血筋である頑固な性格「肥後もっこす」の影響かもしれません。

 

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改めて明言しておきたいのは、バーグハンバーグバーグで経験した仕事、体験した遊びは他ではありえなかったということ。唯一無二の環境だったといえるでしょう。普通、こんな写真撮らないですからね。

 

それこそ編集長をやらせてもらっているWebメディア「ジモコロ」。「公私混同だー!」つって、好きな土地に行って美味いメシを食って温泉に浸かる。その土地の視点、観光的な視点、あえて楽しもうとする環境からジモコロらしい切り口を探す。これだけの裁量を与えられた仕事は珍しいのではないでしょうか。

 

http://bhb.co.jp/assets/uploads/20151205_695350.jpg

なおかつ会社は業務中に昼寝2時間までOK、銭湯もOK。オリジナル祝日で休みが多いし、会社の生産活動を止めてまでタイやインドに社員全員で長期の海外旅行に出かけたこともあります。

 

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なかでも、タイとインドの経験は今後一生の糧になるぐらいの体験でした。安いゲストハウスに泊まって、理不尽がギュウギュウに詰まった寝台列車で過ごす。

 

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うちの社長が10年以上前に仲が良かったタイの友人を探したり、気温45度以上の熱波に見舞われたインドをウロウロしたり、意図的に作れるような旅ではなかった。たぶん20年後、30年後もこのときの昔話を肴にして、酒をグビグビ飲めると思います。

 

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詳しくはバーグハンバーグバーグTVの過去ログをどうぞ。

 


 

今後、どうするのか?

まず「ジモコロ」に関しては、引き続き編集長を務めさせていただきます!

独立後は「編集」の経験を生かした幅広い仕事に取り組んでいくつもりです。特にローカル領域の仕事に強い関心があるので、地域課題を情報発信の力でサポートする。プランニング、ブランディングでなんやかんやとか。じっくり課題に取り組んでみたい気持ちもあります。

全国を取材している経験を生かしつつ、テレビ番組「鉄腕DASH」「ブラタモリ」のような、難しいことを分かりやすく伝えられる仕事に関われると最高だなぁ、と妄想中。すぐすぐとは言わずとも、食えないと言われていた分野を食える仕事に変えたいです。めちゃくちゃおもしろいんだけどなぁ。

また、個人的な目標でいえば、ライフネット生命・出口社長の言葉を借りたいと思います。ちょうど昨晩、風呂場でdマガジンを読んでいたら『日経ビジネス アソシエ』に出口社長のインタビューが載っていて、「これこれ!」と改めて膝を打ちました。

脳に刺激を与えるには「飯、風呂、寝る」という生活から、「人、本、旅」という暮らしに移行する必要があります。つまり、たくさんの人に会い、本を読んで、いろいろなところに行って刺激を受ける。そうしなければ生産性は上がりません。これが働き方改革の基本です。

ビジネスパーソンの仕事に、特別な才能は必要ない。必要なのは、好奇心と謙虚な気持ちです。言い換えれば、誰もが伸びる可能性を持っています。「知ることは楽しいことだ」と思える人は、さらに伸びると思います。自分は賢い、何でも知っていると思ったら、学ばなくなります。

特別な才能や表現的なセンスもない自分が、上京後からゼロベースで這い上がってこれたのは「知ることが楽しい」と思えたことが大きな割合を占めます。人を知りたい。仕事を知りたい。土地を知りたい。歴史を知りたい。とにかく好奇心を第一に行動してきた積み上げが、自分の引き出しになっている。

出口社長が常に語っている「人・本・旅」というキーワード。ジモコロという仕事は、すべてを満たしています。好奇心を原動力に動けば動くほど歯車が噛み合う。こんな体験は32歳を迎えるまでなかったので、人生を変える大きなきっかけといえるでしょう。環境が人を変え、視野と価値観を広げる。この延長線上に自分の人生を賭けてみたいと思っています。素晴らしい仕事を与えてくれたアイデムさん、ありがとうございます。求人会社として僕が人生変えられてる!良い会社!

 

最後に

というわけで長々と語ってしまいましたが、何よりも感謝の気持ちを伝えたいのは暗黒の大阪時代に「50万円貯めて上京してこい!」ときっかけをくれた社長のしもやん(シモダテツヤ)です。人生のフックアッパーは彼以外に考えられません。

詳しくはCAREER HACKさん、HRナビさんのインタビューに載っています。

 

― 常に理不尽に付きまとわれる人生だったわけですね。

そうですね。この世で一番理不尽な人で現バーグハンバーグバーグ代表の「シモダ」っていう人がいて、その出会いでやっぱり人生がガラッと変わりましたね。

シモダに「今日から柿次郎って名乗れ。柿次郎って名前のやつ、この世の中におれへんやろ?」って。要はただの嫌がらせなんですけど、本気で半年間くらいずっと嫌がっていたら、他のスタッフも便乗してくるんですよね。さすがにめんどくさくなって、名刺の名前を「徳谷洋平」から「徳谷柿次郎」に変えて、ネット上でも「柿次郎」を名乗り始めました。

― 「柿次郎」への改名で、理不尽を乗り越える力を身につけたわけですね。

イヤ、厄介なのが、名付け親のシモダが「おい、洋平」って本名で呼ぶんですよ。こんな理不尽なことってありますか?

 

紫原:そういえばバーグ社員の一人、徳谷柿次郎君は、地元大阪でボロボロの生活を送っていたところを、シモダ君から「このままでいいのか、50万貯めて上京しろ」と毎月の貯金額を報告するExcelファイルが送られてきて、それが上京の転機になったと語ってました。

シモダ:そんなこともありましたね。本当にお金を貯めて上京してきたので世話の焼きがいがありました。ただ、その後、バーグに入社してからの反抗期が一番ひどかったのも彼ですけどね(笑)。一時期はお互い、必要な場面以外では極力話をしないような、夫婦で言えば倦怠期みたいな時期もありました。幸い時間も経って、今では丁度いい距離でいられるようになったと思います。変な話、僕がどうしようもなく落ち込んでるとき、一度めんどくさい関係になったことがある社員ほど、真っ先に連絡をくれたりするんですよね。

そう。一時期、反抗期の塊だったんです。先日二人で飲んで改めて感謝の気持ちを伝えるとともに、何度目かの謝罪をしました。

上記インタビュー通り、20歳で出会ってから14年間にわたって喜怒哀楽の感情をぶつけあったのは彼ぐらいだと思います。夫婦とか恋人とか、いろんな比喩表現が頭に浮かぶんですが…家族関係に難ありな生い立ちの僕にとって「兄貴」と「親父」の役割2つを担ってくれていたわけで。そりゃ、感情の衝突も家族級にもなりますよね。

同時に元々何者でもなかった僕に、さまざまな機会と環境を与えてくれたことには感謝の言葉しかありません。それこそ上京せずに大阪で暮らしていたら、いろんな闇に飲み込まれて腐っていただろうなぁと思います。環境はマジ大事。運良くBルート(上京)の人生を歩むことができて命拾いしました。ありがとうございます。

 

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山口くん、原宿さん、チッチ、永田くん、加藤くん、ARuFaくん、持永さん、甲斐ちゃん、かんちくん、ギャラクシーさん、長島さん、ざんっち…その他オモコロスタッフや仕事で関わった皆さま…

 

5年2カ月の間、めちゃめちゃお世話になりました!

 

 

※仕事のご相談含め、何かあれば連絡ください〜

Mail:kakijiro(a)gmail.com 

Twitter@kakijiro / Facebookkakijiro916

 

書いた人:徳谷 柿次郎

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どこでも地元メディア「ジモコロ」編集長として全国47都道府県をまわってます。趣味→日本語ラップ / 登山 / 漫画 / プロレス / コーヒー / 民俗学 Twitter@kakijiro / Facebookkakijiro916

映画『さとにきたらええやん』から学んだ忍耐、寛容、業の連鎖…

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昨晩はsmartnewsの望月 優大さんに誘われて大阪・西成を舞台にした映画『さとにきたらええやん』の上映会+トークショーにふらっと参加しました。

僕は実家ないおじさんなので、大阪に帰ったら必ず西成に泊まるようにしていて。まぁ、単純に宿泊代が安いのもあるんですが。一番の理由は、東京でワーワーと揉みくちゃになりながら過ごしている自分を振り返る機会にしています。原点回帰!

 

今回のトークショーは…

湯浅誠さん(社会活動家/法政大学教授)
・小澤いぶきさん(NPO法人PIECES)
・藤田順子さん(認定NPO法人フローレンス)

 

といった方々と一緒だったんですが、とにかく持ってる言葉の重みがすごかった。説得力の連打。映画の世界観ともにハードコアなNPO支援の現場は「忍耐」「寛容」を器にして、ガンガン入り込んでくる人間の難しさを受け止めているというか。

SHINGO☆西成は「人間は弱い、弱い、それを理解してることが強い」と歌っていたけれど、業の連鎖に立ち向かうのは並大抵のことじゃないなーと。無意識に人間力を磨く、行にも近いのかな。

僕も家族にまだまだ問題を抱えているので、当事者意識をもっていろいろ教えてもらおうと思います!皆さん、ありがとうございました!

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俺が超尊敬している「編集長」の話をしようか

仕事 雑記

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ローカル系の雑誌『ソトコト』編集長の指出一正さん。25年以上、雑誌の編集者を続けてきた大先輩です。ジモコロが取り組んでいるローカルの世界から見れば、ナメック星の最長老ぐらいの感覚で超尊敬しています。

 

頭に手を置いてもらいたい!

チカラを引き出してもらいたい!

指出さん(=最長老)にとってのネイルでありたいー!!

  

 

ややこしい例えをしてすみません。いや、でもホントに「10年後、指出さんのような大人になりたいぁ」と思っています。初めて出会ったのは今年6月に長野県上田にあるコワーキングスペース『Hanalab.』でのトークイベント。指出さんは0円出張編集長という企画で全国各地を転々としていて、ありがたいことに同じゲスト同士としてお話しさせていただきました。

 

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このときの指出さんの話す内容がめちゃめちゃ面白かったんです。

自ら足を運んで、数えきれない人と対話を繰り返してきた経験。地域の課題や未来を誰よりも深く取り組んできた時間が厚い層となって、説得力のある言葉に変換されているんだろうなぁと。いわゆる「地域との関係人口」が膨大な人数になっているんだと思います。

かたや約一年半しか経験を積み上げていない僕と比べたら、そりゃ…ねぇ?? 自分はまだまだだと襟を正すと同時に、「大先輩たちが切り開いてきた道の上を走ってるんだなぁ」と自覚するようになりました。桑田ロードみたいな。目に見えて情報が拾いやすくなっている。

 

だって地方の成功事例として名前かあがっている土地は、約30年前から危機感を抱いていて、次世代へバトンタッチしながら取り組んでいるところばかりです。

 

僕自身が足を運んだ土地でいえば、高知県の馬路村、島根県海士町でしょうか。

 

どちらも深い歴史の上に成り立っていました。生半可には解決できない。地方創生だー!つって、1〜3年で結果を出すなんてベリーハードモードすぎる。レッドアリーマー、バトルコマンダーかって話ですよ。そこの謙虚さも必要だし、長い視点で物事に取り組む力、瞬間で捉えない編集力の必要性を感じています。

 

だからローカルの編集も同じで。何年もかけて関係人口を増やし、山や川に足を踏み入れて、その土地に生身で触れ合っていく。仮説を立て、実行し、結果に繋げる……。

そんな全力の道を走り続けてきた人が世の中に何人いるのか?

ソトコト編集長の指出さんは間違いなく、その中の数少ない1人だと思います。やばいんですって。さっきの0円出張編集長なんてぶっ飛んだ企画含めた2016年の登壇回数は約80回以上!! 毎月雑誌を作りながら!! 家族サービスもこなして!! さらに新書を書き下ろしてるだなんて〜〜〜!!

 

そう、指出さんの新書が発売されたんです。

 

(111)ぼくらは地方で幸せを見つける (ソトコト流ローカル再生論)

(111)ぼくらは地方で幸せを見つける (ソトコト流ローカル再生論)

 

 

ローカルのフックアッパーとしての眼差しが詰まった素晴らしい本です。若者たちはなぜ地方に興味を示しているのか? そもそものきっかけは?

 

第1章 ローカルに価値を見出す若者たち
第2章 関係人口を増やす
パーリー建築(新潟県十日町市他)/ペンターン女子(宮城県気仙沼市)/『四国食べる通信』編集長 ポン真鍋(香川県小豆島・高松市)/下田写真部(静岡県下田市)/たからさがし。(熊本拠点)
第3章 未来をつくる手ごたえ
いとしまシェアハウス 畠山千春(福岡県糸島市)/十日町市地域おこし実行委員会 多田朋孔(新潟県十日町市)/巡の環 阿部裕志(島根県海士町)/幸田直人(鳥取県三朝町)/まちの鍛冶屋さん 秋田和良(広島県安芸太田町)
第4章 自分ごととして楽しむ
nanoda代表 山田崇(長野県塩尻市)/桃色ウサヒ 佐藤恒平(山形県朝日町)/シマネプロモーション 三浦大紀(島根県浜田市)/伝承野菜農家 佐藤春樹(山形県真室川町)
第5章 これからの地方、これからの暮らしづくり

全国で活躍するローカルヒーローたちを点で捉えながら読み進めていくと、現在のローカル像全体が浮き上がってくるような感覚に。みんなネーミングがいい。この本で紹介されている人たちには今後どんどん会っていきたいと思います。

 

https://www.instagram.com/p/BN_A6zYDyWb/

ローカルの大先輩、ソトコト編集長の指出さんインタビュー。新書『ぼくらは地方で幸せを見つける (ソトコト流ローカル再生論)』発売に合わせた内容なんですが、個人的に聞きたいことばかり質問して、終始「なるほどおおおお!」と唸る流れでした。近日公開でマッハ制作します!根岸さんと頑張る!!

 

そんな指出さんのインタビュー記事は、近日ジモコロで公開予定。 ライター根岸さん(写真右)が三日三晩寝ずに仕上げてくれる予定です。師走…!

 

 

SOTOKOTO(ソトコト) 2017年 01 月号 [雑誌]

SOTOKOTO(ソトコト) 2017年 01 月号 [雑誌]

 

 

オラの仲間募集! 組織に縛られない「編集部隊」の可能性

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/e/eaidem/20161116/20161116163536.jpg

どうも、柿次郎です。熊に気をつけてくださいね。

さて、Webメディアから派生したキュレーションメディア、オウンドメディアがここ数年話題になっています。どこかの誰かが海外から持ち込んだ横文字なんでしょうけど、一過性の熱は“早すぎる時代の流れ”とともに停滞へ。苛烈な競争のなかで消えていくメディアが圧倒的に増えています。

仮に継続していたとしても、一時期のような話題性が掴めず、雲散霧消なWWWの世界で漂っているだけ…。これはジモコロにも全然可能性がある話で、それほどに難しい時代に突入しているのではないでしょうか。入れ替わり早いよなぁ…やだなぁ…。

 

あぁ〜!! 心細い!!

戦国時代に伍長感覚でウロウロするのこえぇ!!

 

仲間の背中は守れても、騎馬隊に襲われたら多勢に無勢で即死。圧倒的な資本力がモノを言う世界になってきたら、僕みたいな小兵なんて吹き飛ばされて終わりです。それこそ僕なんてあれですよ。企画、編集、執筆、取材、チケット手配、車の運転、カメラ撮影、写真加工…といった現場仕事から、クライアントワークとしての数値報告、交渉事、予算調整、SNSの発信まで作業領域が股裂けるほどの広さになってます。

実感値として精彩に欠ける場面も増え、前回のブログ的な肉体の限界問題も深刻になってきました。アントニオ猪木は言いました。「元気があればなんでもできる!」と。こんなにも真理に近い言葉だったなんて、新日本プロレスnwo全盛期にハマっていた柿次郎少年は何も知らなかったのです…。

えー、どんどん話が逸れてきてますね。本題に戻しましょう。

 

と・い・う・わ・け・で!

 

タイトルの組織に縛られない「編集部隊」の可能性を模索しています。とりあえずジモコロに関しても圧倒的な人手不足。この巨大な時代の流れに対抗するためには、同じ志をもって、強い好奇心と執拗なフィールドワークで記事を作れる人材が必要です。

 

  • ライター編集者としてキャリアがある
  • ジモコロの世界観に共感ができて、より強くしたいと思える
  • オリジナリティのある記事を作って、正しい情報をウェブに残したい
  • 都心部に限らず、地方在住でもコミュニケーションが取れたらOK!!
  • 柿次郎と仕事がしてみたい(物好きな人がいれば!) 

 

募集要項って考えれば考えるほどにうさん臭くなってしまいますが、パッと浮かんだのはこのあたりかなぁと。

理想のイメージは、Webメディアでも取材経験ガツガツ積んでいて、次のステップを目指そうとしている23〜32歳ぐらい。そんな即戦力が世の中に眠っているとは思えないけど。まぁ、年齢、性別、キャリアに関しては実績を見てみたり、会ってみたりしないとわからないので、もし興味がある人がいたら下記問い合わせフォームからご連絡いただけますと幸いでございます。「これが代表作じゃい!」って記事URLが添付されていると最高です。めっちゃ読みます。

 

もう一点。

 

一応きっかけとしてジモコロの場を想定していますが、他の仕事に向けて仲間を募りたい気持ちもあります。既存の媒体なのか、これから生まれるであろう媒体なのか。取り急ぎ、ジモコロを軸に「編集部隊」の可能性を模索しつつ、そこから派生して違う媒体にも取り組む。個の点で活動することには限界がありますし、せめて集合体としての強度を持つことができれば、これからの時代に適応できるのではないでしょうか。

 

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信頼できるカメラマン(鶴と亀・小林)とデザイナー(中屋)はいます

 

展望としては、雇用関係にこだわらず…フリーランスであったり、組織に属しながら外仕事に力を入れたり、個人ワークの多様性がより広がるであろう2017〜18年に向けて種まきをしたいなーと。個の強さが揃った集団、例えるなら漫画「キングダム」の飛信隊のような編集部隊が作れたら単純に面白そうじゃないですか。

とりあえず個人ブログレベルで発信しますが、そんな簡単に気の合う仲間が集まるほど甘くはないと思っているので、今後いろいろ仲間探しに向けて動いていけたらと思います。こういう覚悟があるぞ!っていう欠片だけでも持って帰ってください。

 

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

「並以上」をやり続けること

雑記

前回のイボについて語ったブログから一カ月と少しが経過した。このままイボストップのまま放置するのはなんだか申し訳ないので、最近耳にして印象に残っている「並以上」という言葉についてまとめてみる。

 

並以上

 

文字通り、並、平均、普通よりも上であるさまだ。平均的な水準よりも優れているさまともいえる。特別な言葉でもなく、比較的よく耳にする言葉。ただ、とあるすごい陶芸家の人が呟いた「並以上を続けないといかん…にゃむ…」というフレーズが脳裏にこびりついている。にゃむ…とは言ってなかったけど、バガボンドの師匠的な佇まいだったのは確かだ。見事な庭、積み上げた実績の上にこそ成り立つ豪邸、そして慕う弟子たち。圧倒的な説得力にのまれた状態では、平易な言葉も強い武器になるのだろう。

 

「俺は並以上をやり続けているのだろうか」

 

この時点で自分がいかに平凡な人間かが浮き彫りになる。当たり前に並以上をこなす、即ちスーパー並以上人間が成功をつかむのが世の常だ。東京はスーパー並以上人間が多い。小石を投げればスーパー並以上人間に当たる。特に中目黒とか恵比寿、渋谷の奥の方に生息している気がするんだけど、みんな何食ってそうなったの?? なんで休みの日に昼過ぎまで寝ないの?? 

 

とまぁ、他人と比較しても意味はないので話を戻そう。26歳の終わりで上京し、金もねぇ、実績もねぇ、コネもねぇ…と散々なデッキで人生の再起に賭けたのが8年前の冬。まだ8年しか経ってないことに驚愕だけど、この間は「並以上」をやってこれたのだろうか。肌感では30歳を過ぎてから。つまりここ3年くらいだと思う。

 

適材適所の環境のなかで誰もやりたがらない仕事を見つけ、逆張りでポジションをつかむ。他人のために時間を使う。誰よりも人に会いまくる。拡げたコミュニティのなかで見聞きした経験談やノウハウなんかを取り込んで仕事に生かす。時には感情をむき出しにして人とぶつかる。成果を出すためにがむしゃらにやる…。並べてみると、泥臭いし、誰でもやれることしかない。ここ最近ではそのやり方を東京から全国47都道府県にフィールドを置き換えて、「並以上」に取り組んできたつもりだ。

 

しかし、自分なりにやり続けているうちに、頭打ちな感覚と無理に拡げてきた反動に襲われることが増えてきた。文脈を端折りに端折ると、それは「体力の壁」で、現状からさらに並以上を続けるためには圧倒的な体力が必要だと思い知らされいる。いまこの瞬間、スマホで駄文を打ち込んでる0時53分の俺が、「もう体力がないとやり続けられない」と無言で叫んでいるんだ!! うわあああ!! 身の回りのパワフルなおじさんたち!遅くまで酒を飲むの当たり前。さらに、ぜんぜんおしっこにいかない膀胱の強さを併せ持ち、体調を崩すことなく一定のパフォーマンスを上げ続けられる生産性の高さ!! 生きるってそういうことだよなぁぁぁぁ!! みんなすげぇよなぁぁぁ!!

 

というわけで、早めにアラートが鳴るタイプの身体だという自覚はあれど、このまま指をくわえておねんねしてる場合じゃない。なぜなら、34歳のこのタイミングで「好奇心」と「社会課題の興味関心」に対するエネルギーが満ち溢れているから。もっと知りたい。国内だけでなく、海外にももっと行きたい。つまり、より多くの人たちに会って話を聞き続けるためにも、並以上の動きを続けるためにも、肉体と怠惰の壁はぶっ壊さないといけない。わかりやすくいうと稼げなくなる。良いおまんま食いたい。

 

だ!か!ら!

 

なんか走ったり、重いもの持ち上げたり、水に浮いたりするぞ〜〜!!

 

年始に立てるよくある誓いを11月末に仰々しく宣言することで、グレーゾーンの覚悟に留めておく。